カンボジア国メコン地域通信基幹ネットワーク整備国内実績表

現在、発展途上にあるカンボジア王国は、首都プノンペン市を中心としたメコン地域を中核として近年さまざまな方面からの開発が進められています。これに伴い、今後、益々増大するこの地域の通信需要に応えるため、通信網の広帯域化、安定化が求められていました。

当財団は2007年12月、カンボジア国の通信事業者であるテレコムカンボジア社と、この地域の通信基幹ネットワークの整備事業に係わるコンサルティング業務契約を締結し、現地において活動を開始しました。なお、コンサルティング業務は、株式会社アイエスインターナショナルとコンソーシアムを組み、実施しました。

2012年3月に、円借款の発効条件である【カンボジアの通信規制機関(TRC: Telecom Regulator of Cambodia)】設立に係わる王令法案がカンボジアの国会を通過し採択されました。その後、2012年9月20日にTRCの開所式が開催され、名実ともに、カンボジアの情報通信の公正な競争環境を整える規制機関が活動を開始しました。

2012年4月以降、TRCの設立により、本プロジェクトが本格的に進み、通信基幹ネットワーク設備・サービスの調達に係わる入札、業者選定、および、調達契約書の署名を完了しました。

本事業は、2018年10月に完了しました。北部のコンポンチャムから首都プノンペンを経て、南部のシハヌークビルに至る460Kmの光ファイバーによる基幹通信インフラの完成、および、大容量の市内光ファイバー環状伝送路(メトロリング)と次世代公衆通信網の核となるIMS(IP Multimedia Subsystem)の構築、および、光アクセス網の導入による主要都市でのインターネット環境の大幅改善により、同国の発展に大いに寄与しています。

プロジェクト開所式典参加者記念撮影
KDDI財団 理事長と受勲コンサルタント